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2007年度

生命環境化学サイバーフォーラム(ネット会議)を通して各分野間で緊密な連携を取りながら、地球環境・資源エネルギー問題の根本的解決に向けた取り組みを基礎から応用まで着実に研究を進展させます。本年度の研究課題は以下の通りです。

  • エネルギー環境化学
    21世紀COEにおいて開発した天然の光合成反応中心の電荷分離エネルギー・寿命を超える人工光合成モデルを基盤に高効率なエネルギー・物質変換システムを開発する。また、高効率エネルギー変換材料として新たな高次パイ電子系を創製し、その機能開発を行う。
  • 物質変換環境化学
    物質変換手法の革新と機能分子の創製を二つの柱とし、次世代の化学に求められる環境調和型触媒プロセスの開拓を行う。特に、C-H結合の選択的活性化、C-F結合の効率的切断など、現在未解決となっている分野を積極的に開拓する。
  • 分子情報化学
    分子集合体・超分子系のエネルギー移動機構と制御法を確立すると共に、高次な分子認識相互作用を利用した超分子系を構築し、生命環境化学の創成に役立つ機能開発を行う。
  • 生命分子化学
    生命活動の維持を司る生体内分子の分子間相互作用の化学原理を理解するための有効な道具となる分子プローブの合成および計測手法を開発し、他の分野と連携して生命環境化学の発展に役立てる。
  • 環境生物化学
    東南アジア、欧州を含めたフロンティア産業バイオコンソーシアムを展開し、微生物、植物、動物細胞のスクリーニングと解析技術、細胞の動態解析技術、高性能バイオプロセス技術、生物制御技術を開発し、生物応用の立場から地球環境・資源エネルギー問題の解決を目指す。

2007年度の教育研究拠点形成実施計画

  • 生命環境化学研究の推進
    本プログラムを推進する専攻の優秀な博士後期課程学生をCOEフェローに採択し、生命環境化学に関する研究を強力に推進する。申請はすべて英文とし、外国人教授も審査に参加する。
  • 生命環境化学E-ラーニング体制の整備
    現代的教育ニーズ取組支援プログラムで開発している学部用E-ラーニングシステムを大学院博士後期課程用に拡充展開する。大学院博士後期課程用のプログラムでは、化学専門英語を完全習得し、英語による発表・討論能力を獲得できるようにする。このE-ラーニング体制の整備により教育研究のバイリンガル化の確固たる基盤ができる。本年度はまず2科目分を整備する。
  • 研究指導体制の国際的複線化
    研究室間の共同研究を積極的に実施し、博士後期課程学生が自由に複数の研究室で研究を実施できる体制をつくる。また、海外連携大学との共同研究もさらに活性化し、博士後期課程学生の海外派遣を通じて 研究指導体制の国際的複線化を実施する。これは海外インターンシップとして海外でのキャリアパス形成としても有効に機能することが期待される。海外の第一線の研究者を招聘し、生命環境化学英語コースの講義・演習を担当するとともに、外国人招聘教授との共同研究を通じて研究指導体制の国際的複線化を大阪大学化学系内で実施する。
  • 海外学生および博士研究員の受け入れ
    海外リクルート事務所(サンフランシスコ、グローニンゲン、バンコク、北京、上海)を拠点として優秀な人材の確保に努める。海外からの留学生および博士研究員を研究室にできるだけ多数加えることによりバイリンガル体制を強化する。研究室内の研究報告会は全て英語で実施する。
  • 国際的審査価体制の整備
    COE博士論文審査会は英語で実施し、外国人招聘教授も参加して審査を行う。
  • 学生主催の国際会議の実施
    専門化学英語E-ラーニング、研究室のバイリンガル化で培った英語による発表・討論能力の実践及び研究成果の発表の場として学生主催の国際会議を最大限活用する。その結果真に国際的に活躍できる人材を育成する。