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有機反応に関する研究は、生命現象の解明から機能性材料の開発に至るまで、欠くことのできない重要なものである。複雑で多岐にわたる現象を確かな科学的証拠にもとづき理解してその研究成果を社会に還元するためには、定量的な反応解析に裏付けられた物理有機化学的な理解が必要不可欠である。分子の3次元的な構造に由来する機能と化学反応の選択性を考えるときそのダイナミクスを理解することが重要であるが、これまで本格的な分子ダイナミクスに関する研究は物理化学の中で非常に限られた分子についてしか行われていないのが現状である。分子ダイナミクスに関する研究をもっと広い化学分野で有効に行うためには、既存の分野の分類に捕らわれず、分子ダイナミクスに興味を持つあらゆる化学分野の研究者が集結し、討論および情報交換をする場が必要である。また、物理有機化学的な手法を用い化学反応を定量的に解析することが出来る若手研究者(学生を含む)を育てる環境づくりも重要であると考え、「分子情報ダイナミクス」研究会の設置に至った。

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研究会の趣旨